16年式のセレナをずっと乗り続けて来ましたが、以前に比べると大人数を乗せることも減り、ボディサイズを持て余すようになりました。
2000ccでいざという時は7人乗れて、そんなに大きくないクルマ
この条件に合致するクルマはたくさんあるのですが、ここにスライドドアという条件を加えるとアイシスとプレマシー(ラフェスタHS)くらいしか思いつきません。
元々マツダ好きだった私は妻と娘を連れて近所のマツダディーラーへ。
正直この時点では買うつもりはありませんでした。
プレマシーの試乗と、走行距離10万kmオーバーの査定額を参考までに訊くのが目的だったのです。
まずは1軒目のマツダ。
ここの若いディーラーマンの印象が最悪でして……こちらが牽制のつもりで
「50万くらい引いてくれたら買えるんだけどね〜」と冗談混じりに言うと、
「その金額で売る店があるんなら、そこで買ってくださいよ」という返答。
その後展示車のグレードを訊いても、
「えーと…なんだっけ? 忘れちった…プレステージなんちゃらです…アハハ」
なんていい加減なことしか言わない。
妻も娘も顔をしかめているので、サッサと退店して近所のもう1件のマツダへ。
展示車のプレマシーを見ていると、ベテラン風のディーラーマンが登場。
先ほど同様50万という希望額を提示すると、一瞬考えたのちに
「分かりました。やれるだけのことはやります」
と真面目な顔で一言。
“おっ、さっきの店と全然違う?”
とは思ったものの、まさか50万引きはないよな…と心の中の冷静な自分がつぶやきます。
ここから双方の落とし所を探っていくつもりでした。
欲しいグレード・色・オプションを伝え、8年落ちセレナの査定を頼みます。
先ほどの不遜な営業マンはセレナを見るなり「こりゃ、売り物になりませんよ!」なんて吹き出す有り様だったのに、この方は
「ここに来られる前の店では10万付けてますね。うちもその額は出しますよ」と一言。
なんのこと? と思ってよく見ると、不遜営業マンのよこした見積書にはちゃんとセレナ10万という金額が明記されているではないですか。彼からはなんの説明もなかったのに…
私はこのベテラン営業マンを信頼し、変な駆け引きはしないことにしました。
「条件に近づけていただければ、私はその明細を持って他店を回るようなことはしません。値引きのセオリーとは違うかもしれませんが、私は最初に頑張ってくれたお店で買いたいんです。もしこちらで50万引きすると言われて、さっきのお店が「じゃあうちは53万でやるよ」と言ってきたとしても、私は最初に頑張ってくれたお店との縁を大事にしたいです」
とはっきり言いました。
この言葉に火がついたのでしょうか。担当さんも真剣な表情で
「ありがとうございます。その気持ちに応えます」
といい、しばしパソコンとにらめっこしたあとに
「それではご希望通り、50万引きましょう。駆け引きなしです」
とこともなげに言ってのけました。
私も妻も目が点です。
「あとは好きなオプションを5万円分選んで下さい。私からのプレゼントです」
というおまけつき!
家族でカタログを眺めつつ決めかねていると、
「現金値引きのほうがいいですか? 3万円で良ければ現金でお引きしますよ」と一言。
ここまでの交渉が実にテンポ良く進み、入店して小一時間ほどですでに53万円引きに。
しかし鬼のような値引きはまだ終わりません。
端数を切るためにさらに2万円カット。私が急に欲しがりだしたオプション1万円分もサービスに加わりました。
結局55万円+下取り10万+無料オプション1万円サービスで、プレマシー車両本体価格は149万円!
エアロ付きターボ軽カーと変わらない金額です。
ここまでされて「やっぱり買いません」とはとても言えません。
気がつけば書類を揃えて判子を押してました(笑)。
なんというか、値引きもさることながらテンポの良さと担当さんの心意気で買わされたような感じです。
1軒目のディーラーではさんざんな思いをし日産ラフェスタHSに浮気しそうになりましたが、めげずにこの店に来て本当に良かったです。
とはいえ1軒目の店が10万円の下取り額を付けてくれたというナイスなアシストもあったからこそのスピード値引きだったとも言えます。
なので、どちらのマツダさんにも感謝しています。
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